そもそも私に投資は必要?
──「何のために」から考える、投資の目的
公開
「NISAがお得らしい」「まわりも始めてるみたい」——
そう聞くと、自分もやらないと乗り遅れるのかな、とあせってしまいますよね。
その気持ち、とてもよく分かります。
でも、いったん立ち止まりましょう。じつは投資は、全員が今すぐ始めるべきもの、ではありません。
大切なのは「みんながやっているか」ではなく、「自分は何のために、投資をするのか」。
このページでは、投資が必要な人・急がなくていい人のちがいと、いちばんの軸になる「目的」の見つけ方を、いっしょに考えていきます。
📖 この記事でわかること
- ・そもそも、なぜ今「投資」が話題なの?
- ・投資は「全員に必須」ではない理由
- ・何のために投資する?「目的」の見つけ方
投資は「全員に必須」ではありません
最初に、いちばんお伝えしたいことです。
投資は、やらないと絶対に損をする、というものではありません。
あなたの状況によっては「今はやらない」「もう少し先で大丈夫」が正解のこともあります。
それでも投資が話題になるのは、2つの理由があります。ひとつは、銀行にお金を置いておくだけではほとんど増えない時代が続いていること。もうひとつは、モノの値段が少しずつ上がる「インフレ」の世の中になってきたことです。
つまり、同じ1万円で買えるものが少しずつ減っていく、ということ。だから「何もしない」ままでも、じわじわとお金の価値が目減りするリスクがあるんです。
とはいえ、それだけで「じゃあ投資しなきゃ」とあせる必要はありません。
大事なのは、その一歩を「何のために」踏み出すのか。
ここから、いちばんの土台になる「目的」の話をしていきますね。
いちばん大事なのは「何のために?」
投資をするなら、いちばん大事といってもいいのが「何のために投資するの?」という目的です。
目的は、投資の羅針盤(らしんばん)のようなもの。
これがあるかないかで、投資の続けやすさが大きく変わります。
目的がはっきりすると、モヤモヤしがちな次の3つが、自然と決まってきます。
🧭 目的が決まると、これがハッキリする
- ・毎月いくら積み立てればいいか
- ・どれくらいの期間続けるか
- ・いつ使う(やめる・取り崩す)か
逆に、目的が「なんとなく」だと、ここがぜんぶあいまいになります。
いくら入れればいいのか分からない。
少し下がっただけで不安になって、やめてしまう。
いつ売ればいいのかも分からない——。
目的がないと、投資は「続けるのも」「やめどきを決めるのも」むずかしくなるんです。
とはいえ、目的はむずかしく考えなくて大丈夫。
「〇年後に、だいたい〇〇のために」くらい、ざっくりでOKです。
たとえば、こんな感じですね。
- ・老後の生活費の足しに(20〜30年後)
- ・子どもの教育資金に(10〜15年後)
- ・働き方を自由に選べるようにする「経済的な自立」のため
💡 「なんとなく将来が不安」という方へ
じつは、これはまだ目的とは呼べません。
金額もやめどきも決められないので、そこをもう一段、ほり下げてみましょう。
その不安の正体は、多くの場合「老後の生活費」や「子どもの教育費」など、もっと具体的な目的に言いかえられます。
たとえば「老後がなんとなく不安」なら、目的は「老後の生活費のため」。
具体的になるほど、いくら貯めればいいか・いつまで続けるかが、はっきり見えてきますよ。
老後の不安は、老後の収支シミュレーター(年金込み)で「何歳まで持つか」の数字にすると、ぐっと考えやすくなります。
目的と「いつ使うか」が見えると、「毎月いくら × 何年で、いくらになりそうか」を逆算できます。
「〇年で〇〇万円」の目標から毎月の必要額をその場で出すなら、積立目標逆算シミュレーターが便利です。
複利・積立シミュレーターやライフプラン支出シミュレーターで、自分の目的に合う金額の目安をつかんでみてくださいね。
本格的なライフプラン表(キャッシュフロー表)は、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談すると自分専用のものを作れます。日本FP協会のサイトでも相談窓口や作成ツールが公開されています。
「しない・急がない」も正解。でも…
くり返しになりますが、投資は義務ではありません。
次のような方は、無理に始めなくて大丈夫です。
- ・近いうちに使う予定のお金しか、手元にない
- ・価格が上下するのが、どうしても精神的につらい
- ・すでに十分な資産があり、あえてリスクを取る必要がない
- ・投資する「目的」がまだ見つかっていない(まずは目的を考えるところから)
とくに最後の「目的がまだ」という方は、あせって始めるより、「何のために・いつ使うお金を育てたいか」を先に考えるのがおすすめ。
目的が見つかってからでも、まったく遅くありません。
ただ、ひとつだけ。「なんとなく怖いから」という理由だけで避けているなら、少しもったいないかもしれません。
冒頭でふれたとおり、現金で置いておくだけでも、物価上昇で価値が目減りすることがあるからです。
「怖い」の正体を知るだけで、見え方は変わります。
投資って危ないんでしょ?──「怖い」の正体で、その不安をやさしくほどいています。
まとめ:投資は「何のために」から始まる
🎯 まずは「何のために」を1つ
老後・教育資金・経済的な自立など、ざっくりでいいので目的を1つ持ってみましょう。
目的があると、毎月の金額も・続ける期間も・やめどきもブレなくなります。
逆に目的がないと、いくら投資すればいいか、いつやめればいいかが分からなくなってしまうんです。
そして、目的が見えて「よし、やってみよう」と思えたら——
次は「今の自分は、始めても大丈夫?」の確認です。
生活防衛資金・借金・使う予定という3つの土台がそろっているかは、次の記事でチェックできます。
投資は、まわりのペースに合わせるものではありません。
自分の目的と家計に相談して、納得できたときが、あなたにとっての始めどきです。
あせらず、いきましょうね。
🧱 「目的は見えた。じゃあ自分は始めても大丈夫?」という方は、投資、始めて大丈夫?(3つの土台と自己チェック)へ。
「まだ投資が怖い…」という方は、投資って危ないんでしょ?──「怖い」の正体へどうぞ。
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よくある質問
Q. 投資の目的は、2つ以上あってもいいですか?(老後と教育費など)
A. 問題ありません。実際、多くの人が「老後」「教育」「住宅」など複数の目的を持っています。コツは、目的ごとに「いつ・いくら必要か」を分けて考えること。数年内に使う教育費のような近いお金は現金・預金で、10年以上先の老後資金は投資で、というように使う時期で置き場所を変えると管理しやすくなります。1つの口座でまとめて運用しても構いませんが、頭の中では目的別に分けておくのがおすすめです。
Q. 途中で目的が変わったら、どうすればいいですか?
A. そのつど見直して大丈夫です。結婚・出産・転職などで、お金の使い道や必要な時期は変わっていくもの。目的が変われば、毎月の積立額や使う時期の計画も調整すればOKです。投資は「一度決めたら変えられない」ものではなく、積立額の変更・一時停止・売却はいつでもできます。年に1回など節目のタイミングで「今の自分の目的に合っているか」を確認する習慣をつけると安心です。
Q. まわりに勧められましたが、気が進みません。やらないと損ですか?
A. 「まわりがやっているから」は、始める理由としては弱いものです。大切なのは、あなた自身が納得できる目的があるかどうか。目的がないまま雰囲気で始めると、値下がりしたときに不安になって続かないことが多いです。焦って始めるより、自分の目的が見えてからでまったく遅くありません。ただし現金のままでも物価上昇で価値が目減りすることはあるので、その点だけは頭の片すみに置いておきましょう。
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